2011/05/12

五月十二日の夢

高校の卒業式だった。しかし校舎は小学校だし、制服は中学時代のセーラー服だし、登場人物が高校時代の同級生ばかりだからとりあえず高校の卒業式となっているだけだった。式を控えた卒業生のくせに私は高校最後の清掃時間にすっかり夢中になっていて、気付いたら教室には誰もいなかった。急いで体育館への廊下を走ってゆくと、みんなは軍隊のように腕の振りと足さばきを揃えてキビキビと行進してゆくのが見えた。校歌を歌いながら。彼らの行列が玄関前の段差に差し掛かったあたりで案の定先頭一列がきれいに踏み外し、後続の生徒たちも次々にドターッと転げていったのがザ・ドリフターズのようでたいへん潔かった。かくして私は追い付いた。